2020-08-11
[コラム]現役エンジニアからの手紙<第1回>
Teruhito Fukuoka
自己紹介
みなさんこんにちは、私は福岡輝人と申します。
縁あって、私の海外赴任の経験をコラムに載せていただくことになりました。経験談、と堅苦しく言っていますが、しょーもないことを含め、私が海外生活・仕事をする中で経験し感じたことをゆる~く書くだけですので、軽く読んでもらって、もし興味を持ってもらえる内容があれば幸いです。
簡単に自己紹介しますと、出身は兵庫県西宮市で、高校までは西宮の公立、大学は大阪の私学、卒業後これも大阪の某機械系メーカーに就職。その後転職し、現在は愛知県に住んでいます。家族は嫁さんと大学生の息子、猫2匹です。
仕事は、自動車のAT(オートマチックトランスミッション 、免許のAT限定のATです)を設計・開発する技術者、といってもあまりなじみがないですね。
自動車はバラバラにすると3万点ぐらいの部品で構成されているといわれます。ボルト1本からエンジンや座席、タイヤ等々。それら全ての部品を自動車メーカーが作っているわけではなく、いろんなメーカーから買ってきているものも多いです。ATもそれぞれの車に合わせて設計し、ちゃんと性能が出るか、壊れたりしないかの評価をして、工場で作れるようにしていきます。
では技術者がなぜ海外赴任する必要、あるいは英語を使う必要あるのかという疑問があると思います。
自動車の世界販売台数は2019年で8600万台、そのうち日本はというと519万台、つまりほとんどが日本以外で販売されています。ですから、私の勤めている会社も日本だけでなく、ヨーロッパ・アメリカ・中国といった海外の自動車メーカーとも取引をしており、コミュニケーションは必然的に英語になります。技術者も設計図を描いたり、計算したりだけが仕事ではなく、むしろ自動車メーカーとのやりとり、ときには交渉・調整して、最終的な商品に仕上げていくことが必要で、当然それには英語が必須になってきます。
そんな私ですが、2011年から4年半、アメリカのミシガン州のアナーバーというところに家族と海外赴任していました。
ミシガン州は、社会で習ったことがある五大湖のうちミシガン湖とヒューロン湖・エリー湖に囲まれた州でアメリカ北東部にあります。アナーバーは自動車で有名な街デトロイトから車で1時間くらいのところにあります。大都会ではないですが、自然豊かで治安もよく非常に住みやすい街でした。たまに傷なのは冬場は雪が降って氷点下は当たり前、寒いと−20℃にまでなることですね。
写真:左/アナーバーダウンタウン、右/ファーマーズマーケット
このアナーバーには学生数が4万人を超えるミシガン大学というマンモス大学があり、その敷地は、アナーバーのダウンタウンの半分くらいをキャンパスが占めるという、日本では考えられない広さです。アメフトチームも有名で、大学が10万人は収容できるスタジアムを持っていたりします(東京ドームで収容人数5~6万人)。それだけ大きな大学なので、世界中から留学生も多く集まってきます(ちなみにアナーバーの人口は11万4000人)。
写真:ミシガン大学スタジアム
またデトロイト周辺にはGM・フォード・クライスラーの自動車ビッグメーカーの本社・工場、さらには関連の政府機関もあるので、非常に国際色豊かでかつ全体に教養レベルも高いところでした。日本からもトヨタや日産、その他多くの企業が支社・事務所・工場を置いており、日本人も比較的多く住んでいる地域でもあります。
そういう意味では、日本人が特に珍しいわけではなく、日本食材等も比較的簡単に入手できたりと、赴任するにはハードルが低い方なのです。が、実は私は学生時代、いや社会人になってしばらくも英語は大の苦手、初めて受けたTOEICなんて370点!海外赴任なんてとんでもない、って思っていました。
そんな私が、いったいどうやって海外赴任するようなことになったのか、また海外赴任生活がどんな感じだったのか!? 次回以降で紹介させてもらいます。
みなさん興味湧いてきました??
執筆:福岡輝人
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