2020-05-28
[コラム:音楽]心に最高の栄養を!だまされたと思って聴いてごらんなさい!<第3回>
リムスキー=コルサコフ作曲:熊蜂の飛行
この曲はプーシキンというロシアの作家の原作に基づき作曲されたオペラ『サルタン皇帝』の第3幕で、主人公のグヴィドン王子が魔法の力で蜂に姿を変え、悪役の2人の姉妹を襲う場面で使われる曲です。その名の通り熊蜂の羽音を模しており、演奏者のテクニックを存分に示せる事から、今日では様々な楽器で演奏されるよう編曲が施されていますが、特にバイオリン版とピアノ版が有名です。
聴いていただきたいのはロシアの作曲家兼ピアニストのラフマニノフの演奏です。実はこの演奏を今回のテーマに取り上げたのは「熊蜂の飛行」を聴いていただきたかったからというより、ラフマニノフについてお話ししたかったからなのです。彼は私が最も心酔する作曲家で、私の人生を通して一番影響を受けた人なのです。その話は次回お話しするとして、今週は彼のピアニストとしての技量と音楽性を存分に味わって下さい。
執筆:岸田京子(英語文化学院あすなろ学院長)